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カマ神様
 
■カマ神様の起こりについて
カマ神様は“旧仙台領北部に分布する民間信仰の「かまどの神様」で、火の神・盗難避け・疫病避けの神として、今でも現存し、旧家の台所や玄関正面 の天井下柱に祭られています。しかし、老朽化した旧家の取り壊しによって住む場所を失ったカマ神様は、現在県教育委員会指定有形民俗文化財として保存されています。

また、これらのカマ神様が作られたのは、藩政時代より昭和初期頃までと伝えられています。そしてその頃、家の新築に左官屋さんが、土壁を作った材料(ワラと土)で、カマ神様を作り、家の守り神として建主に贈ったといわれています。
現代でも、東北地方に限らず、古来の風習を守り伝える家庭では、かまどのそばに神棚を設け、正月に神符や供物を納め祭っていますが、当地方のカマ神様は、それよりも古い形式のようだともいわれています。
カマ神様
 
■カマ神様にまつわる昔話
その昔、かまどの火たき男が長者の家へ下男として住み、その勤勉ぶりが長者の娘の目にとまり、立身出世したと伝えられています。
 
■カマ神様にまつわる言い伝え
かまどの神は、農事(農業の仕事)の初期と終わり頃、里と山の間を往来し、35人の子神をもっているといわれています。
 
■カマ神様の祭り方について   カマ神様
 
当地方のカマ神様の祭り方は、暮れの大晦日の午後、正月の神事に備えて年男がしめ縄とへいそくをカマ神様の頭(額あたり)に張りめぐらしています。そして、元日から七草まで朝晩お膳に、山海の珍味・におい米のご飯・お神酒・魚・茶わん蒸しなどをお供えします。その後、正月15日の早朝に年男がしめ縄をほどき、氏神様納めますが、へいそくだけはすす払いの時(12月下旬)までそのままにしておき、すす払いの時に年男がそれをはずして氏神様に納めます。

また供物は、正月の他にも毎月1日と15日の「ときせっく」変わりごとをした時、お膳を作ってお供えし、田植えの時も同様にお供えをします。
カマ神様は、釜の火の神であり、かまどを守る火男であり、そして大地から多くの収穫物がとれるよう見守ってくれる神でもあり、いまでも旧家の入り口をぐっとにらんで、悪病や盗難からの災いから、私達を守ってくれているのです。
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